■運動や筋トレは認知症を予防する効果がある

筋肉が出す「マイオカイン」という物質は脳の認知機能をアップさせたり神経細胞を活性化させる効果があることがわかってきました。

運動や筋トレで筋肉から「マイオカイン」が分泌されると、血液によって脳に運ばれ、脳細胞の新生や再生、さらに神経細胞の形成が促進されて脳の働きが活性化するのです。

■運動でガンは3分の1に激減

運動でガンを防ぐことは数多くの研究結果が証明しています。

例えば、ラットの実験で回転輪を走る「運動組」とじっとしている「非運動組」の大腸ガンの発症率は実に2.7倍。小腸ガンはさらに多い3.3倍にもなります。

運動や筋トレはガンにも効くのです。

筋肉から分泌されるホルモンの総称=マイオカインとは

2000年代以降、運動生理学の分野で注目されるようになったキーワードが「マイオカイン」。

「マイオ」はギリシャ語で「筋」、「カイン」は「作動物質」。筋収縮によって、骨格筋から分泌されるさまざまな生理活性物質の総称です。

筋肉を動かすことで25種類のホルモンを分泌し、筋肉量をつけるほど、マイオカインの分泌量も増えるということがわかってきました。

■筋肉をつければ万病が治る

別名”若返りホルモン”と呼ばれるマイオカインについて、以下の効果が報告されています。

【確認された予防・抑制・治療効果】

ガン 糖尿病 心臓病 うつ病 不安症 脳卒中 アルツハイマー 動脈硬化症

【改善効果】

免疫機能 すい臓機能 肝機能 高血圧 骨密度増強 老化防止 動脈硬化抑制 糖尿病予防 脂肪肝改善 高血圧改善 認知症防止 筋萎縮(寝たきり予防)

おすすめの運動

【ゆっくりスクワット】

全身で、筋肉の量が多いのは太ももだという一方で年を重ねるにつれ衰えやすいのも足腰の筋肉。

これらの筋肉を使う運動をして、筋肉の量を増やしたり、筋肉の質を良くすることが、健康への近道と考えられます。

(やり方)

足を肩幅より少し広めに広げ、息を吸いながら、椅子に座るような感じでおしりを突き出すように、ゆっくりと腰を落とす。

ゆっくりと腰を落として立ち上げることがポイント。

さいごに

運動や筋トレによる代謝アップや生活習慣病の改善、認知症の抑制などは、マイオカインがもたらしている可能性が高いと考えられているます。

マイオカインと健康の関係性については、まだまだ解明されていないことが多いのですが、できる範囲で筋肉を動かして筋肉の量や質を保つことが健康への近道です。

参考書籍

10年後、会社に何があっても生き残る男は細マッチョ 船瀬俊介著

参考サイト

脳を若返らせる物質「マイオカイン」の秘密、筋肉との深い関わりとは ダイアモンドオンライン

健康への近道?期待の物質マイオカインとは 0テレニュース